ちっさいおっさんの気配
そとからひとの声が聞こえる。
オイラはパソコンの前でにやけている。
そとからひとの声がする。だいぶ前に見てたけどもう見終わったあの子の名前。あと知り合いのような声のトーン。
何回か気になって、門まで出てみたけど出た瞬間に消えちまうそれは、何かの加減でオイラが叫び倒したおしりの青い言葉が、コンクリートとか鳥さんとか草花や見えへんけどここの空気の中にはけっこうおるダイオキシンって言う悪ガキとかに跳ね返って跳ね返って、場所とか時間とか、何時間も何キロもかかってやっとここにたどりついた頑張りやさんなんちゃうか、よう頑張ったって褒めたったほうがええんかなあ。とかファンシーなことを考えてみたり。まゆげを切りすぎてみたり。
ここはいい
あいつのまゆげマジやばくない?なんて噂はどんだけ話題ないねんズの間でも話題に上がる事は無いので、気にすることはないねんズ。ないねんズのメンバーは髪切り過ぎちゃったいやだわいやだわのあなたです。
そんなことを考えながら、我が家にいるときのうっとうしすぎる前髪さんたちをごまかしにかかる為に巻く、ラーメン屋のにいちゃんみたいなタオルターバンを深めに被ってタバコを買いに行ってみたりする。こんなまゆげ誰にも見せられないわ。
ここはいい
フランスパンとミルクだけ銀色のトランクにつめこんで、今日、オイラ東京砂漠行きのあの光るバスに乗り込もうと思います。しかしあの声は似てたな、嘘っぱちのしゃがれ声、少年特有のつくりもののがなり声。オレかと思った。
シー!
ブランケットを鼻まで被っておきな、痴女がくる!痴女が来るぞ!!
うひゃあ、えらいこっちゃ
えへへ